ハピネス

仕方がなく特殊効果とは何なのかリリアに聞くのはやめにして、惟万理と向き合う私。


「…私、先学校行ってるわ」


惟万理が傍にいちゃこれ以上会話を続けられない事を察知したリリアに、目だけで“ごめんね”とメッセージを送っておいた。


「天祢、アンタ英語の宿題やった？」


「えっ、あ、うん」


「オイ惟万理、彼氏置いてくなよ」


リリアがいなくなり、２人で道端で話してると、もう１人新たな人物が登場した。


色素が薄めの髪をサラサラと揺らしている彼は、千熊 士源《ちぐま じげん》君。


彼もまた、私のクラスメイトだ。