リリアは私をハピネスに選んだ。だから私の前に姿を現したんだ。


もしもハピネスを3日間きちんとやり終えたら、願い事を1つ叶えて貰える。


『早乙女、おはよう。今日いい天気だな』


ザァッと頭の中に比嘉君のくったくの無い笑顔が浮かんで、ギュウッと両目を閉じた。


もしかしたら、もしかしたら――――…比嘉君のあの笑顔が、“恋人”として向けられるかもしれない。


そうなったら私は、間違いなく幸せで。




「――――やる……私、ハピネスになる」




決意を込めた私の静かな声が、長年慣れ親しんだ自室に流れた。