ハピネス

直後、キーンコーン…とチャイムが鳴り響き、午後の授業が始まった事が判明。


「アンタ等話し込んでないでちゃんと授業に取り組みなさいよーーー」


聞こえないと分かっていながらも忠告し、クルッと2人に背中を向けた時だった。


「―――…――…」


…………んっ?


ボソリ…と何かが聞こえて、私は歩みを止めた。


「へっ?龍汰?」


もう1回男子達の方に視線を向けると、千熊君がハテナを浮かべつつ比嘉君を見ている。


比嘉君はまた廊下をボンヤリ見ていて、どうやら今ボソッと何か発したのは彼の方らしい。


「き……だよ………」