まだ私の話は終わってない!と右手を伸ばすも、惟万理はさっさと自分の席にご着席。


「行っちゃった……」


「オイ黒板消えてないぞ。日直きちんと消せーー」


すぐに英語の先生がやって来て、今日の日直の比嘉君が慌てて黒板を消しに行った。


「龍汰日直の仕事忘れるなんて、年なんじゃねぇのーー?」


「んなワケあるか!オレはまだ14歳だ!」


おちょくる友達に比嘉君が言い返すと、ドッと笑い声に包まれる教室内。


手早く黒板を消す比嘉君の後ろ姿を見ていると、それだけで胸がキュン…と切なくなる。


「好きなのになぁ………」