ガバッと目線を動かせば、にこやかにネコを撫で続けるリリアと目が合った。


「天使が魔法使えるのは、もう分かっているでしょう?フューチャーは普通の人間にも同じ様な力を与える事が出来る、不思議なアイテムなのよ」


「じゃっ、私も魔法が使える様になったの!?」


「まぁ天使や悪魔と比べたら大分使い道やレベルが下がっちゃうけど、そういう事ね。更に詳しい事はまた後で説明するから戻るわよ、天祢」


そう言って立ち去るリリアの長い青髪と、フューチャーの赤い宝石。


どちらが美しいか考える余裕も無いまま、私はリリアの後を追いかけた。