柚乃が、地べたに座り込み、泣き始めた。

僕は、黒板に向かい、黒板の文字を消そうとした時

「そんな女、構う事ない、たける遊ばれてたんだよ!」

と大きな声で、沙織が叫んだ。

高橋 沙織

クラスの二番目に足が速い女の子だ。

体育委員長、運動神経抜群

沙織が睨みつけるように僕を見た。

「今日な、教卓の上にこんなのがあったんや」

沙織は、教卓の上から写真を取り

僕に渡した。

ぼくは目を疑った。

知らない男と柚乃が手をつないでいる写真だった。

知らない男は柔らかいルックスで
笑うとえくぼができる可愛い系のイケメン男子だった

そして
もう一枚には柚乃が知らない男キスをしている
写真だった


目の前が真っ暗になって、地べたに座り込んでしまった。

状況がわからない、柚乃が浮気をしていたなんて

「これでわかっただろ?顔が良ければ誰でもいいんや」

沙織が僕と顔を位置を合わせて呟いた。

僕は柚乃のところに向かった。

座り込んでいる柚乃を起し

「これ本当?今までの事全て嘘だったの?」

僕は自然と涙目になっていた。

「ご、、めん、、」

泣きながら僕を見て、謝った。

「なんでこんな事したの?」

理由が欲しかった、柚乃がこんな事した理由が、

柚乃を嫌いになりたくなかったから

「近くにいるのに、、、、遠くにいるようにして
寂しかったから。

キスもしてくれないし
一緒にいても、心は近くにいないような気がして」

柚乃が僕に訴えた。

僕は柚乃の小さな体を抱きしめてから

「ごめん、別れよ」

と伝え、教室を出た。

柚乃の泣き声が廊下に響き渡った。

僕はその声を聞きたくなくて

学校の近くの公園のベンチに座り、

ニヤッ少し笑った。