いつの間にか恋してた

引っ越し当日。
トラックに荷物を詰め込んで、トラックに乗ろうとした。
そしたら、

「びび!どこ行くんだよ!黙って勝手に行くなよ!」

「そうだよ!なんかいうことないの?」

きょうくんとれーくんは、怒っていた。
2人共、親に聞いたらしい。

「ごめんなさい。今日、引っ越すことになった。」

「なんで今まで言わなかったんだよ!なんでだよ!」

「そーだよ!なんで?なんで言ってくれなかったの?」

「学校で暗かったのって、このせいかよ。」

「うん。」

「言っても言わなくても同じだと思って。
あと、みんなに迷惑かけないでしょ?だから。」

「でも、きょうくんと僕には言ってもよかったんじゃない?」

「言ったら、なんかしてくれた?うちは、他の子に知られたくなかったんだよ。
知られたら、みんななんかする!って言い出すでしょ?」

「でもさ、勝手すぎるぞ!言わんといてって言われたら、言わんかったよ!なんで当日になるまで言わんかったん?」

「…。」

「黙るなよ!」

「きょうくん、そんな怒らんときなって。びびは僕らのためを思って言わんと1人で抱え込んどったんやで。それに気づけやんだ僕らも悪いやん?」

いつの間にかれーくんは私のことを許してくれていたらしい。