「組の中では勇気が一番唯ちゃんと年近いから、仲良うしてな?」
年近いって…そんな若くから極道に?
「まぁ、家庭の事情は色々あるからあんま聞かんといてな?」
複雑なんだ…
「俺の話はええって!それより俺は帰りの手続きしてきますから!」
「おう、頼んだで」
大河さんに頭を下げて病室から出ていった。
「さて、唯ちゃんも目覚めたし検査も問題無かったし、帰ろうか」
帰るって…
私はお母さんに捨てられた。
もう帰る場所なんて…
「唯ちゃんの帰る場所は、今日から俺んちやから」
「え?」
今なんて?
「だって、アイツらから唯ちゃんを買い取ったのは俺やしな」
あ…そうだ…
私…大河さんに買われたんだ。