枯れていたはずの涙が次々と頬を伝う。
「やだっやだよ!死なないで!」
スッ
そっと手を伸ばし、私の涙を拭う。
「唯ちゃんの…涙見るの2回目やな…」
そう言って、くるしそうな表情で笑う。
「大河さん?!ごめんなさいっ…私のせいでっ」
「言うたやろ?…他の誰にもやらんって…ごめんな?恐かったやろ?俺は大丈夫やから…」
大丈夫って…全然大丈夫じゃないじゃない!
刺されたんだよ?
「感動のシーンはそこまでだ。次は外さねぇぞ」
そう言って、またナイフを向ける。
今度こそ殺される…
そう思った時だった
「そこまでだ。神崎」
この声は…