「お頭、こいつがあの女のガキです」 「ほぉ…」 入ってきたのは、年齢で言うと50代くらいで無精髭を生やして目付きが悪い。 いかにも極悪人って感じの人。 海斗さんよりも全然恐い。 「なかなか上玉じゃねーか、これなら高く売れそうだ」 売る? 「お前も可哀想だなぁ?実の母親に売られるんだからよぉ」 そう言い、嘲笑った。 売られた? お母さんが…私を捨てた? 私…等々捨てられちゃったんだ… 居場所…なくなっちゃった…