ギュッ


慰める言葉が浮かばない俺は、小柄な唯ちゃんを抱き締めた。


赤子をあやすかのように。


それが気にくわなかったのか、何なのか…


「離して!」


俺の腕を振り払い


「もう私に関わらないで!…お願い…だから」



そう言い残して、店を飛び出して行った。





取り残された俺は、静まり返った個室内で
最後…何か言いたそうな唯ちゃんの顔が頭から離れないでいた。






大河sideEND