いいわけがないよ…。
「綾香さんと大河さんは…両想いだった筈なのに」
パンっ
「っ…」
頬に鋭い痛みが走った。
血の味がする…
「やめろ!!大河は奈々が好きなんや!!他の誰でもない!!!」
そう叫んで
再び手を振り上げた
また殴られるっ!!
私は痛みに備え目を瞑った。
けど、一向に痛みは襲ってこない。
「これ以上顔を傷つければ値が下がりますよ。姐さん。奴等の機嫌を損ねれば計画が台無しだ」
聞き覚えのある声がして目を開けた。
「勇気さん…」
一瞬目があったが、すぐそらされてしまった。
「それもそうやね…」
そう言って振り上げた手を静かに下ろした。
「アイツらはまだなの?」
「後少しで着くそうです」
さっきから言ってるアイツらとは誰の事だろうか。
嫌な予感がしてならない。
