「なぁ、名前聞いてもええ?」
暫く泣いて、瞼を腫らした彼女に聞いた。
「……水森綾香」
掠れた声で答えてくれた。
「綾香か、俺は柴咲大河。よろしくな。」
そう言い彼女に手を差し伸べた。
「………よろしく、お願い…します?」
「ははっ何で疑問系?」
そう笑うと綾香は顔を赤くして「すみません」と言った。
「なぁ、綾香…こんな事今日初めて知り合った俺が言うのも大きなお世話かもしれんけど…もう援交はやめた方がええ」
「……わかってます。でも、私は大丈夫です!家族のためですから」
そう言って切なく笑った。
「俺が……その借金払ってやる」
気づいたら俺はそんなことを口走っていた。
彼女を救いたい一心で。
