ある夜


俺はいつものようにてきとーに知り合った女と歩いてた。



軽くて話の分かる女は嫌いじゃない。



楽やから。



ここらにいる女は皆同じ。




ちょっと言い寄ればすぐに着いてくる。



皆チャラいとか何とか言うけど






本気の恋なんかしたことないしする気もなかった。




めんどくさいし…








でも







アイツは他の女と違った。






「ねぇ、今日は5万でいいかな?」






聞こえてきたのは中年のオヤジの声。




それと…






「……はい」




見るからに地味でここには場違いな女の子。





「………っ」



ふとその女の子と目があった。




冷たくて



光のない瞳。





何かに怯えてるような表情が頭から離れなかった。