「ここが唯さんの部屋です。部屋のもんは好きに使ってください。それじゃワシはこれで」


律儀に頭を下げて部屋を出ていった。



人は見かけによらないんだね。



部屋は和室ですぐ寝られるように布団まで敷いてあった。


「何から何まで…いいのかな?赤の他人なのに…」



それにしても、大きなお屋敷。



立派な旅館みたいだ。



「フワァ…」 



気を使いすぎたせいか…



一人になったとたん、睡魔が襲ってきた。



「寝ちゃってもいいかな…」



ボフッ



布団に倒れこんで、そのまま寝てしまった。