このような日々がひと月、一年、十年、二十年、三十年、四十年と続き、ついに百年が経ったころ、人々のなかでそれ以前の暮らし、つまり太陽を知る者は、世の中から居なくなってしまったのです。
そんな中で、人々の生き方は以前に比べ、様変わりしていました。
初めに正気を失ったとされた鳥族は、百年という年月のうちに、夜目が効く者が現れ、それ以外の者は絶滅してしまいました。
また、獣族は夜目が効き権力者となった者以外は、周りと交流をもつことをやめ、やがて言語をも忘れさりました。
人族は、自分たちの周りの整備が整うと、弱体化したほかの種族を狙い、どんどんと勢力を伸ばしていき、ついに森の支配者となりました。
妖精族は、他の種族を手助けすることで、身も心もボロボロになり、少しずつ力が弱くなっていき、ついには人族に支配され、人族の奴隷となってしまいました。



