色いろふらんぼわーず



ああ、やっぱりそうか


『もりのようせい』なんてものに、ミカルはちっとも興味がなかった

第一、そのようせいが、巨人にひねりつぶされる運命だなんてわかりきっているんだから、なおさらだ


だけど、誰だってミカルのなまえを聞くと、

 あら、お話に出てくる森のようせいと同じなのね

なんて、ふざけたことをぬかす

それって、

 あら、あなた巨人にひねりつぶされるようせいと同じなのね

って言ってるのとおんなじだっていうのに


 「ああ、そうさ、ぼくはどうせ、巨人にひねりつぶされるようせいとおんなじ名前だよ…」