《ショセンハ ヤクタタズノオンナガ!!》

瞬く大きな翼の刃が桐野と女を襲う。

「ナウマク・サマンダ・ボダナン・バルナヤ・ソワカ!」

符が幾千の刃となして舜の攻撃を蹴散らして体を引き裂く。しかし、あまり効果がないのか舜は空高く舞い上がった。突風が吹き荒れ木々がざわめき、緑の葉が散りばむ。けれどまったく効果がないわけではないようだ。舜はよろけながらも得意の翼の刃を草間たちにお見舞いする。その刃はばらばらにそれぞれのターゲットを狙っていた。

千秋の力は未だ無知な状況、桐野はただの人間、防ぐにはやはり草間の陰陽結界しかない。しかし規模がでかすぎる。草間はそれでもお構いなしに懐から符を手に結界をはる。びしびしと音を上げながら刃は草間の結界によって弾かれる。

「逃げる気か!」

草間が刃を防護している間に舜は方向を変えて飛び立つ。