「鷹斗、帰ろ?」


その日の放課後、そう促した私に


「わりぃ。

 急用出来たから先帰ってて?」


珍しく鷹斗に断られた。


毎日、一緒に帰るわけじゃないけど、用事がある時は前もって言ってくれるはずなのに…。


でもこの時、何の疑いも持たなかった私は


「じゃあ、家に帰ったら絶対メールしてよ?」


それだけ念を押して素直に先に帰ったんだ。


正直、こんなに好きになるとは思わなかった鷹斗と付き合って3ヶ月目が目前。


未だに超ラブラブでどんどん好きになる鷹斗と3ヶ月のお祝いを何かしようと私は企んでいたから。


帰りがけ1人寂しくショッピングしながらもウキウキしていた。


鷹斗に似合いそうな服やお揃いで付けたいネックレスに見とれながら、近くにいなくてもそばにいるような安心感に1人浸っていたんだ。



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