ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~

「陽輝達が結婚報告した日の事、覚えてる?その日の帰り、高橋先輩に会っただろ?あの時、俺、高橋先輩に対して、すごくヤキモチを焼いていたんだ。でも、俺は奈緒の事を友達だと思っていたから、“ヤキモチなんてあり得ない”って思っていた。だから、あの時、奈緒の気持ちは受け取れないって思ったんだけど……」


あの時、ちゃんと自分の気持ちに気が付いていれば、こんなに奈緒を傷付けなくてよかったんだろうな。


「断ってから、奈緒の事が頭から離れなかった。でも、それでも俺は奈緒の事は大切な友達だって思っていた。だけど、今日、佐々木と楽しそうに話している奈緒を見て……。俺、すごくムカついた。その時にやっと自分の気持ちに気付いたんだ。俺は奈緒が好きなんだって」


奈緒の瞳が揺れながら、まっすぐ俺を見つめる。

そんな奈緒を見て、俺は我慢が出来ず、右手で奈緒の頬にそっと触れる。


「奈緒、ごめんな。俺、今まで奈緒の事、たくさん傷付けていたと思う。それに、今の俺の気持ちも自分勝手な事を言っているのはわかっている。奈緒からしたら“今さら何言ってんだ”って感じだと思う」


でも、奈緒。

俺の事を嫌いになっていないのなら。

少しでも可能性があるのなら……


「でも、もし……、もし、まだ間に合うのなら……、俺と付き合ってほしい。俺の彼女になってほしい……」


俺は奈緒を抱きしめたくなった。

もっと奈緒に触れたくなった。

もっと……

もっと、奈緒を感じたかった。

でも、奈緒の気持ちがわからない今、そんな事は出来ない。

この右手すら、やり過ぎだったかもしれないのに……