ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~

「なぁ、奈緒……」


俺は、そっぽ向いたままの奈緒に話し掛けた。


「そのままでいいから、聞いて」

「……何?」


今さらかもしれない。

いや、もう遅いかもしれない。

でも、俺の気持ちを聞いてくれ。


「遠回しに言うのは嫌だから、はっきり言う」


そして、俺は大きく息を吸い、


「奈緒は、“今さら”って思うかもしれない。いや、本当に今さらなんだけど……。俺……、奈緒の事が、好きなんだ」

「……えっ?」


奈緒はびっくりして振り返り、俺を見る。


「そんなの……、嘘だ……」


俺を見る奈緒の瞳が揺れる。

一度、奈緒の告白を断った俺。

いきなり、そんな事を言われても信じられないよな。

だから、信じてもらえるように、わかってもらえるように、ちゃんと伝えるんだ。


「嘘じゃないよ。俺、奈緒に気持ちを聞いた時は、奈緒の事は友達だと思っていた。奈緒の事は好きだけど、奈緒は大切な友達。奈緒の好きと俺の好きは違う。そう思っていたから、俺は断った。でも、今考えると、本当はあの時はもう奈緒の事が好きだったのかもしれない」


俺は気付いていなかったけど。

俺が自分の気持ちを認めていなかっただけで、あの時にはもう奈緒の事が好きだったのかもしれない。