ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~

奈緒が誰かと付き合う?

そりゃ、あり得る事だけど……

もし、そうなったら、もう俺の隣で笑っていてくれないだろうな。


“いつも俺の隣で奈緒が笑っている”


当たり前だと思っていたけど、この数ヶ月、当たり前の事じゃなくなっていた。

それすら、嫌だったし、寂しいと思っていたのに……

今まで奈緒のその笑顔を見るだけで、俺はすごく元気になれたのに。

もうそれが、当たり前じゃなくなる?

そんなのは嫌だ。


「“今さら”とか言ってねぇで、気持ちぶつけてこいよ」


そう言って、陽輝は俺の背中をドンッと押す。

その勢いで、俺は奈緒達のそばまで行く。

そして、


「……なぁ、奈緒。一緒に帰らないか?」


緊張しながら、声を掛けた。

すると、萌実は笑顔……

というより、にやにやした顔で俺を見ていた。


「えっ……と……、なんで?」


驚いている奈緒の瞳が揺れる。


そりゃ、そうだよな。

俺は奈緒の事を一度振ったのだから。


「ダメか?」

「ダメじゃ、ないけど……」

「じゃぁ、帰ろう」


奈緒の答えにホッとした俺は、奈緒の分の引き出物を持って歩き出した。