だけど、奈緒は友達。

そう思っている俺は、奈緒の気持ちは嬉しいけど、


「俺も奈緒の事は好きだよ。だけど、それは奈緒の気持ちとは違う。奈緒の事は、友達としか思えない。奈緒は大切な友達なんだ。……だから、ごめん」


やっぱり奈緒の気持ちは受け取れない。

だって、奈緒は大切な友達なのだから。


そう言って、俺は頭を下げる。

大切な友達だからこそ、いつまでも俺の気持ちを言わないわけにはいかない。

ちゃんと俺の気持ちを伝えなきゃいけないんだ。

例え、気まずくなったとしても……


でも、俺は心のどこかで、

奈緒とは気まずくならずに、これからも今まで通り友達でいられるだろう

そう、甘い気持ちがあった。

すると、


「これからも友達でいようね！」


奈緒はそう言ってくれた。

だから、俺はホッとしたんだ。

これからも、奈緒と友達でいられるって。

奈緒は、恋人にはなれないけど、友達としてずっと一緒にいたい相手だから。