~♪。.:*・゜
ワクワクしちゃうなー。やっぱ読書好きだし、
いつもより小走りで図書室へ向かう。
「ふぅー。よし。」
コンコン
「失礼しまーす。」
走ってきたからマスクしてるのが苦しい。
凌先生だったら見られてもいいかな?
私の顔。気持ち悪くないかな?
マスクを外して前髪で最大限に顔を隠す。
図書室のホコリっぽい篭った空気感が好き。
「凌先生居ますか?」
図書室には誰もいない。やっぱ放課後は人が少ないから落ち着くな。
「いらっしゃい。凛ちゃん。」
大量に積み上がった本の影から声が聞こえる。
凌先生だ!
「こんにちは。来ちゃいました。」
「こんにちは。?あれ。今日はマスク外してるんだね。」
「はい。先生に早くお会いしたかったので急いできたらマスクしてるの苦しくなっちゃって」
「はははっそんな急いで来なくても俺はいなくならないのに。」
やっぱり、先生と話してる時が1番楽だ。
落ち着くし、、
でも…
「それとも、何か嫌な事でもあった?」
ドキっ
ああ。この先生はいつもこうだ。隠そうとしても、少しの変化に気づいてしまうんだ。
核心を突く言葉に押し固めていた心がホロホロと崩れていくのがわかる。
だめだ。このままだと泣いてしまう。
そう思って俯く私に
「言えないことならいいんだ。ただ、」
優しい声が心を溶かしてく、
「凛ちゃんが入学してきた時から俺は知ってるから、少しでも力になりたいって思うんだ。」
いいのかな?話しても
怖い。
「俺はね、凛ちゃんの心が晴れて、笑ってくれると嬉しいんだ。」
