君を想う



藤崎斗真は直ぐに喫茶室に行くと応え電話は切られた。


それから一時間ほど経ち喫茶室から片付けてほしいと電話があった。
直ぐに瞳子さんに伝えると喫茶室に。その間、一人で受付をしているところに藤崎斗真が来た。


「さっき、宮内さんがコーヒーを淹れてくれたけど美味しかったな。佐田さんもお茶が美味しいと彼女の事を誉めていたよ。
おかげで仕事の話しも進んだ。さすが宮内さんだな」


どうせ、私の淹れるコーヒーはイマイチでしょうよ。そんな話しわざわざ私に言わないでよ、瞳子さんに直接言えばいいのに。


「そうですか。仕事がうまくいって良かったですね」


「そう言えば、昨日は田辺さんと映画行ったんだろ?どうだった?」


「良かったですよ。恋愛映画だったんですけど見たいなと思っていたものだったし笑えるシーンもあって」


「あっ、そう。良かったじゃん」


声の感じからはとても、良かったと言っているようには聞こえない。
この間と同じ、低い不機嫌そうな声。
私、この人の機嫌を損ねる事なんて言ったつもりはないけど……。