エレベーターで三階フロアに上がり開発事業部まで掴んだ腕はそのままだった。
途中何人もの女子社員が私達を見ていたはず、どう思ったんだろう。
瞳子さんも、変な勘違いをしたかも。
「どうして、こんな所まで……皆が見ていたのに気にならないんですか?」
「は?何で周りを気にする必要がある?」
「あります。ちょっとは自覚して下さい。
藤崎さんは容姿が整っていてイケメンでそれだけでも目立ちます。
さらに口が悪いのに爽やかな笑顔に騙されて好きになる女子社員は結構いるんです」
「おい……俺は騙してないぞ」
つい、余計なことまで言ってしまった……。
「と、とにかくイケメンはどこにいても何をしても目立つんですよ。私なんかといて変な誤解をされてもいいんですか」
「お前な~、黙って聞いてれば」
「あれ~里奈ちゃん?、どうしてここにいるの?もう退社時間はとっくに過ぎてるよ」
「中里さん……」
「どうしたの?泣きそうな顔してる、藤崎に何かされた?」
「してねぇよ。1階のフロアで会ったから一緒に帰ろうとしただけだ」



