その言葉、
お前はどんな気持ちで
口にしたんだ?
「透析だって中学生なんかの体じゃ
いつまでも生きてられない」
「…………………だから
悲しませないために……
人と関わらないのか?
彼女とも、だから別れたのか?」
目を合わせないまま、
柏木は頷いた。
「…………ドラマとか小説みたいだろ。
でも実在するんだよ」
きっと柏木は本気で
その子が好きだった。
だってあんなに大勢の女子に
言い寄られても首を縦に振らずにいた。
多分その子と別れてからも
ずっとだろう。
そんくらいお前は
辛い決断をしたんだな。
俯いた柏木の顔色は
まだ真っ青で、
血の通ってないみたいだった。
「変な話して、ごめん。
関わらないって……決めたのに」
そう言って柏木は
その整った顔で笑う。
めちゃくちゃ綺麗な
笑顔のはずなのに、
俺には柏木が
泣いているように見えた。

