「由比と」


「あぁ、うんっ。仲良くやってますよーおかげさまで」


「そうか」


「うん、一緒に居なかった時間も埋めるくらいにはベタベタくっついてやってる」


「……興味無い」


「……はじめちゃんが聞いて来た癖に」



T大生さんはお堅いことで。

はじめちゃんは生真面目だからなぁ。


まあそこが良いところでもあるんだけど。



「でも、まあ」


「うん?」


あの時のようにコーヒーを啜るはじめちゃんを見つめ、耳を澄まして次の言葉を待つ。

はじめちゃんは普段あまり喋らない所為か、たまの言葉を一言一句聞き逃したくない。





「――……由比が嫌になったらいつでも俺にすれば良い」


……二度目のそれはストンと胸に落ち、「ありがとうっ」やっとで満面の笑みを向けることが出来るようになった。