幼馴染の定義【完】



はじめちゃんはそんなあたしをお見通しのように、冷たい視線を送って来る。


「ここ、スペル違う」


「えっ、あ、本当だ」


慌てて書き直すあたしに斗真はクスリと微笑む。



「そう言えば、」


斗真の視線がはじめちゃんに向く。

斗真の声は、周りには聞こえないくらいの声量だ。


一方はじめちゃんは、頬杖を突いたまま無遠慮にあたしを見つめていた。



「優木はどこの大学行くんだっけ?」


「……T大」


「うっわ、まじか。すげぇ」


「別に、」


「すげぇよなー。今回のテストも2点しかミスってなかったもんな」


褒められていると言うのに、はじめちゃんの眉間のシワはどんどん深く刻まれていく。



「巡は? どこの大学?」


突然話の矛先があたしへと向いた。



「……あ、えっと、W大学……」


恥ずかしくなって最後の方はごにょごにょと小さくなった。