雨の繁華街


「ただいまー…」

「あ。おかえり、咲ちゃん。雨だいじょ…
あらまー、いまタオル持ってくるから!」

霧雨が本降りになるのに大差無く、途中で豪雨になってしまい結局のところ全身ずぶ濡れで帰宅。ポタポタと髪からは滴が流れている。

「はい、タオル。そのままお風呂入っちゃいなよ、お湯張ってるし」

「なんか、何から何までごめんねアヤさん」

嫌な顔一つせずに、逆に楽しそうに家事をこなす彼女。奥の部屋からはまた夕飯と炊きたてのごはんのいい匂いが漂ってくる。
それが何だか申し訳ないのと、久々の感覚に何だか胸が綻びほんわかとした気持ちになる。けれども、本当にこれでいいのかとも自問する。