「…って!俺はいま何を考えて…」
我に返って自分が今し方の思考に焦る。これまでそんな風に彼女を見ていたわけではない。それはこれからだってそうなはず。けれど姿を追うのを何故か止められず、目線で追い掛け見えなくなるまで呆然と立ち尽くしてしまっていた。
そして彼女の動向が気になったが、追うのは止めそのまま帰宅の途に着くことにした。追ったところで彼女の何かを知って、一体何になるのか俺には見出せそうにはなかったからだ。
そもそも一体彼女は何者なのか、何を考えているのか。そして俺は一体彼女をどんな風に想っているのか。自分でも見出せない答えにまたも頭を抱えることになる。
ぽつり、ぽつりと降り始めた雨は霧雨となり頭上から地面へと舞い散るように降り始める。やっぱり俺は雨が大嫌いだ。


