雨の繁華街


「うーん…、ロックと言えばカッコいいんだけど。いや、曲はそんな感じなんだけど…。
やれ東京ドームやら、やれ武道館…なんて夢のまた夢で街中の結構小汚くて狭いライブハウスでやってるような売れてないバンドなんだよ…」

「ライブハウス?わたし行ってみたい!」

彼女の喜怒哀楽の激しさには程々驚かさせられる。泣いたかと思えばもう子供のような無邪気さ溢れる笑顔となる。
思わずたじろぎ、一歩引いて彼女を見る。

「い、行ってみたいって…。
国立劇場みたいな場所なんかじゃないしクラッシックしか知らないんでしょ?怖くないの?」

「全然!だって昔から憧れてたの!どんなに売れてるバンドだって初めは小さな場所からスタートなんだから!だからどんな曲なのかCD頂戴ね。覚えなくちゃ!」