「….でなんだっけ?ごめんね、俺聞いてなくて」
「もういいよ、集中してる時に聞いたわたしがあれだったんだし。
単なる興味よ、咲ちゃんってどんな音楽をやってるのかなって」
彼女は片付けを終わらせ、俺はベースをケースに仕舞い、すっかり片付けられたテーブルに対面するように座り彼女は頬杖を付きながらその言葉を吐く。
「お、音楽ですか…」
「うん。わたしの親がすごく厳しい人で、音楽と言えばクラッシックしか聞いちゃいけなかったの。
だから楽器やってる人って憧れるんだよね」
羨望の眼差しを向けられているような気がしてならない。何と説明すれば良いのか、バンドマンと言えば確かに聞こえはいい。マイナーな上に売れていないけど。


