雨の繁華街


というかアヤさんのこともそうだけど、俺は今脇道に逸れて現を抜かしている場合ではない。

インディーズデビューをしたものも、未だに陽の目を見ない所謂売れないバンドマンの俺。けれどいつか、いつの日にかきっと大成してもっとデカイ箱で自由にそして何時までもずっと音楽を奏でていられる、そんな夢を抱いて3年。
千載一遇のチャンス、手を伸ばせば届きそうな転機が訪れるかもしれないそんなところまで来たような気がするんだ。

「毎回毎回遅刻してくるお前が言ってんじゃねぇよ!ちゃんと新曲カタチにしてきたんだろうな」

「しょうがないじゃん、生活かかってんだから!ほら三日三晩寝ずに作曲してきたんだ。今回はすんげえ出来なんだ!聴いてくれよ」