雨の繁華街


「こうして綺麗なお姉さまと咲ちゃんは末長く幸せに暮らしましたとさ」

「茶化してんじゃねーよ。しかもお前が咲ちゃんなんて言うな!気味が悪いんだよ!」

遅刻ギリギリではあったが、時間内に練習会場のスタジオに到着しほっと肩を撫で下ろしたのは先ほどのこと。
親友でありバンドメンバーの透がニマニマと嫌味ったらしい笑顔を浮かべて茶化してくる。
それに便乗し、同じくバンドメンバーの晴樹は神妙な面持ちで口火を切る。

「でもさ、真面目な話よ咲斗。そんな街中で会っただけの若い姉ちゃんと同棲とか急展開過ぎてなんか危なくね?ヘタすりゃ美人局かも」