「なんか、吉田くんの性格ちがくない？」



「今頃かよ。お前らは何も見透けないで、ただ外見でキャーキャー言って、その上、俺の性格も全てを理解してくれた彼女にまで手つけるんだな。本当に最低。」



「その、ごめんなさい！」



「俺じゃなくてこいつに言え！」



「夏川さん！本当にごめんなさい！」



「私は、直翔のことを好きになって、付き

合った。でもね、付き合うまでにいっぱい

苦い思いをしたんだ。直翔には一向に振り

向いてもらえないし、いつも冷たい言葉を

浴びせられた。だからね、正直、好きな人

の彼女をいじめるっていうことは理解でき

ない。

好きな人がいるのであればその人に言えば

いいでしょ？振られたら諦めるしかないん

だから。だけど、彼女に当たるのは良くな

いこと。知ってたよ？自分のお気に入りの

男子がいたらその人にじゃなくてその彼女

の事をいじめて別れさせるって。これから

は、そんなことしないで好きな人がいたら

告白すればいいんだよ。振られたら諦める

か諦めないかは自由。私は諦めなかったけ

どね？」