✳︎蓮司✳︎「でも、歌凛の姿良かったなぁァ」
蓮司くんがニヤつきながらこちらを見た。
斑鳩先生の真似が気に入ったのだろうか、同じような顔をしている。
✳︎歌凛✳︎「蓮司くん?ふざけてます?」
蓮司くんはわざとらしく演技を続ける。
しかし、途中で鼻血を出した。
いくら演技にしてもやりすぎでは無いだろうか…。
✳︎歌凛✳︎「え?だ、大丈夫ですか!?」
✳︎蓮司✳︎「ご、ごめん、思い出すと美少女パワー強すぎて…」
え…?この期に及んでまだからかうの…?
✳︎蓮司✳︎「あ、いや、からかってるんじゃないよ。歌凛は見たことないからか…
ちょっと前に斑鳩先生が言ったと思うけど、老若男女問わず、歌凛と俺たちは好かれる体質だから、体が反応しちゃうのよ…じゃね、また明日」
…なんだかそれっぽいことを説明されたようで訳が分からない…。
私はとりあえず「へ、へえ…また明日…」と返しながら、扉を閉めた。
あぁ、スミレと2人きりなのか…そう思うと…!!
✳︎歌凛✳︎「うっ」
伝染してしまったのだろうか、私も鼻血が出た。
さっきスミレとお風呂に入った時はこんなことならなかったのに…
スミレに好きと言われ、その上久々に一緒に寝るからか、私の体は異常に興奮したようだった。
一先ずティッシュで鼻を拭き、治まってからスミレの隣に入った。
私は、スミレのほのかに香る優しいシャンプーの匂いで満たされながら、いっそこの空間に包まれて死にたいと願った。
眠っている彼女は美しく、リンゴのように優美で甘そうに見えた。
と、スミレが寝返りを打った。
小さく甘い香りの吐息が私の胸にかかり、ぷっくりとした赤い唇が時折肌に触れた。
なんて長いまつ毛だろうか、艶やかな髪をなでながら、優しくすみれを抱きしめる。
✳︎歌凛✳︎「うっ…」
私はまた鼻血が出た。
蓮司くんが言っていた刺激とは、今の私の状況そのものに違いないと、私は悟った。
だめだ。もう寝よう。私はそう思い、スミレを抱きしめて眠りについた。



