スミレの小さな手が私を抱きしめ返した。




本当にこの子はなんて可愛いのだろう。




大きな丸い透き通ったかのような瞳、綺麗な二重、つやつやした髪、白くてモチモチの肌、ほんのりと紅潮した肌、美しい唇、耳を優しく撫でるかのような美しい声、優しいお姉ちゃん思いステキな、何もかもが天に恵まれた子だ。




自分がスミレを溺愛していることは、もちろん自覚している。




歳が離れているためか、なお一層可愛く愛しく思える。




だけど、きっと客観的に見ても、この子は世界一美しい女の子なんだろうと私は思う。




大きくなったらルミちゃんや斑鳩先生のようなステキな女性になるのだろう。




*スミレ*「お姉ちゃん、ここにお姉ちゃんが住んでるの?」




*歌凛*「そうよ、とってもステキな2人の友達と一緒に住んでるわ」




スミレにも、お母さんにも、伝えたいことがたくさんある。




今の私は北海道の時よりもずっとずっと幸せなんだって。




ステキな友達が3人もできて、ステキな尊敬する先生が2人もいるって。




これから先、私はここでやっていけると胸を張って言えるってことを、絶対に伝えたい。




私はスミレを抱っこし、お母さんの荷物を持って、家へ案内した。




*お母さん*「喘息、悪化したらまずいんじゃない?そんなに張り切って重いもの持たなくたって…」




*歌凛*「大丈夫大丈夫。たまには体力つけないと」




玄関の中でスミレに靴を脱いでもらい、一緒に手を繋ぎながらお客様用の部屋へいく。




そして荷物を部屋へ置いて、ゆっくりしているよう2人に声をかけた。