蓮司くんとルミちゃんはあたふたしていて__特にルミちゃんは目をかっぴらいて色々な神様に祈っていた。
*瑠美*「あぁ、神様女神様仏様雷神様、父なる神よ!!どうかマサ兄が結婚していないと仰ってください!!」
*聖司*「蓮司はともかく、ルミはお兄さんが結婚をすると言うなら祝福する立場でしょう……?
といいますか、まだわかりませんよ。
例えの話です」
*蓮司*「……なんで?政宗さんが?え?
だって、だって政宗さんに似合う人なんて私か歌凛ぐらいでしょ!?」
*歌凛*「ええ、何でそこで私が入るんですかね」
会ったこともないルミちゃんのお兄さんと私が似合うってどういうことなの……?
*瑠美*「そうよ、マサ兄と並んでも劣らない相手は私と、百歩譲っても歌凛ちゃんか蓮司の女装くらいよ!」
*歌凛*「ええ、だからなんで私が入るんですか」
百歩引いてもらわなくても結構です。
*瑠美*「というか寧ろ歌凛ちゃんがマサ兄と結婚すればい__」
*聖司*「ルミ、思い付きにしてもそれは
二人に失礼です」
*歌凛*「そうですよ……
彼女さんとお兄さんが可哀想ですよ」
*瑠美*「あーーんやっぱりマサ兄に彼女いるのねーーー……」
*聖司*「歌凛さん、政宗さんに彼女がいることを前提にしないでください。
“二人”というのは政宗さんと歌凛さん
のことです」
*歌凛*「ごめんなさい……」
多分この私の発言のせいなんだろう。
延々とルミちゃんと蓮司くんの愚痴と嘆きを聞かされた。
ほんっとうに、不安にさせてしまったルミちゃん、蓮司くんはもちろん、愚痴と嘆きを聞かされてしまった聖司くんに謝りたい。
しかし、ルミちゃんが重度のブラコンだったとは……
お兄さんが大好きなんだな~とは思っていたけれど、あれほどまでとはしらなかった。



