*師龍*「はぁ、ルミくんがお兄さんの話をしだすと止まらないんだから。
君も気を付けた方がいいよ、歌凛くん」
*歌凛*「はは、そうします」
私は苦笑しながらそう言った。
もう、なんていうかルミちゃんのお兄さん愛が分かりやすすぎて疲れた。
ご結婚されててもおかしくない年齢だと思うけど、ルミちゃんがお相手を認めない限りお兄さんは結婚できなさそうだ。
いや、 裏を返せばルミちゃんが認める相手に間違いは無さそうだから逆に安心かもしれない。
*師龍*「そういえば斑鳩お姉さんが今度歌凛くんにビキニを着せたいって言っていたんだけど」
*歌凛*「斑鳩先生に言っておいてください、訴えますって」
そしてそれをなぜ伝えたんだ師龍先生は。
*師龍*「え、ダメかい?着てしまえばいいのに。絶対似合うと思うよ?」
先生がイケメンでなかったら完璧にアウトな言葉です。そしてイケメンでもアウトな言葉です。
*歌凛*「着ません。
もう私いきますよ。先生確かサイエンス部であちらでしょう?」
私は理科室であろう場所を指差した。
演劇部の部室は理科室と離れているこの先の講談室で、もう少し歩かなければいけない。
*師龍*「冷たいねぇ歌凛くん。
もう少し柔軟に為ったらいいのに。
じゃあねー。」
師龍先生は間髪を入れずそのまま理科室に向かった。
何をしたかったんだろ…。私をおちょくりたかっただけか。
私はため息を漏らしながら部室へ向かった。
*歌凛*「失礼します!」



