そういえば、ルミちゃんは一人暮らしだ。




実家に帰る頻度は、私たちと土日まで一緒にいたりするから多分少ないんだろう。




*歌凛*「私も一度あってみたいですね。
政宗さんに。」




*瑠美*「モチロン!
数日後に会わせられると思うわ。

というか多分、蓮司がうちに来ると思うの。ほら、マサ兄の事大っ好きだから。」




ルミちゃんは自慢げにそう言った。




きっと、蓮司くんというファンがいることによってお兄さんの事を褒められてるような気分になっているんだろう。




私だってスミレのファンが増えてくれたら嬉しいと思う。しかもそれが自分の知り合いならなおさら。




私とルミちゃんはそんなことを廊下で歩きながら話し合っていると、しばらくして師龍先生が割り込んできた。




*師龍*「ハロー月影くんに世良くん。
美女二人組が揃って何を話してるのかなぁ?」




*瑠美*「ふふーん、兄さんの話よ先生?
やっと、やっと帰ってくるの!!」





ルミちゃんはテンションマックスで目をキラキラ輝かせていた。




よっぽど楽しみなんだろうということがひしひしと伝わる。




*師龍*「あぁ、政宗さんか。」




師龍先生は懐かしそうに呟いた。




え?まさか先生も知り合い?




*歌凛*「師龍先生達とルミちゃんって高校前から知り合いだったんですか?」




*瑠美*「んー、まあね。
蓮司と聖司が紹介してくれたのもあるかしら。

中学で知り合ってすぐに私たち友達になったんだけど、聖司の家では絶対に遊べなかったの。

仕方ないから蓮司の家行ったら蓮司の親さんと仲のいい先生たちがたまたまいて。」



*師龍*「まあその時の私は大学生だがね。」




そのただの知り合い同士が同じ高校に行けるなんて、狙ってないなら天文学的確率じゃないかなコレ。




いや狙ったにしてもすごすぎる。まず姉弟で同じ高校に勤められたのがすごい。




…考えるのはやめよう。考えてもこの奇跡が起こった原因はわからないんだから永遠に。