にしても…本当にきれいに整頓されている。
無駄なものがないというのか、モデルハウスみたいだ。
これで片付いていないというのだから、片付いている時はどうなっているのだろう。
私はそんなどうでもいいことに思いを馳せながら机を見てみた。
これまた整頓されていて、置物もきっちり揃っている。
近くにある大きな棚には何冊も本が並んでおり、どれも分厚いものばかりで、日本のものではないものも多い。
その隣に視線を移すと、先程の棚よりも少し小さい棚に、沢山の眼鏡があった。
大体同じような色で同じようなフレームなのでそんなに違いがわからないけれど、毎日換えてたりするのかな。
後ろの方にも、見えにくいが聖司くんがしている系統のものではないものがいくつかあった。
いつもしている眼鏡は、暗い青か黒で、四角いフレームなのだが、
後ろにある眼鏡は、茶色のような赤や、深い緑、薄い青、水色
(青系が好きなのだろうか)
などで、丸いフレームだったりハーフリムだったりとあった。
*聖司*「服のサイズといっていましたが、何か作られるんですか?
少し前に服を作るのが趣味とルミが言っていた記憶があるのですが。」
聖司くんがそう言ったので、私は聖司くんの方に視線を戻した。
*歌凛*「ええ。
いつも女性服をつくっているので、たまには男性服をつくるのもいいかなぁと思いまして。」
*聖司*「それで蓮司にメイクされてしまったのですね。」
*歌凛*「ええ、話を省略するとそんなところです。」
まあ、そのあとの方が大変だったんだけどね。
きつくいったけど、本当に黙っててくれるのかな、蓮司くん。
いやいや、そんなことをくよくよ考えるより、ペアルックをどんなのにするか考えたほうがよっぽど楽しい。
(聖司くんにはペアルックってことをギリギリまで内緒にする気だけど)
*聖司*「なんといいますか、歌凛さんも大変ですね…。
あぁ、私の服のサイズはLLです。蓮司と同じですね、確か。」



