*蓮司*「あったり前でしょ!ほら、もっかい座って座って。」
*歌凛*「え…」
さっき、今さっき押しに負けないって決意したばかりなのに…!!
私は本当に押しの強い人には逆らえないんだな。
この性格を変えたいけど昔からだから無理か…。
*蓮司*「一分で終わるから大丈夫!」
と言い、蓮司くんは私の髪をブラッシングしだした。
そのうち「その服じゃちょっとなぁ」とかいって歓迎パーティーを完璧に再現してしまいそうだ。
なんとしてもそれは阻止しよう。絶対阻止しよう。
それのおかげで私は大変な目に何度もあったんだから。
斑鳩先生に胸チラやら短いスカートのパンチラを撮られそうになって、女の子からは嫉妬され、喘息で倒れ、しかも数日後に公開されて、しばらく学校中の噂になって…
もうそんなことは二度とないだろうけど、警戒だけしておくことにする。
*蓮司*「歌凛って髪長いよねー。
いろんな髪型できそう。
いつも髪結ってないから気になってたのよ。ストレートのままもかっこよくていいけどさ、たまにはポニーテールとかしてみたら?」
髪か…。一度短くしたらスミレにロングがいいと言われて伸ばしたけど、髪型を変えたりはあまりしなかった気がする。
蓮司くんは私の両方の横髪を編み込みし、残った髪を少し上の方で束ねた。
*蓮司*「はいできました!次は…服かな__」
*歌凛*「あ、ありがとうございました。
もう大丈夫です。ペアルック頑張って作りますね!!」
*蓮司*「えー服!!」
私は急いでドアを閉めた。バンッ!という音が静かに響く。
ふぅ、危なかった。私は安堵した。
もう少しで服着替えさせられたあとに写真をとられてルミちゃん達に一斉送信されるところだった。



