呆れた様子で聖司くんは言った。
私も自分のことをツンデレやらなんやら
言われたらたまったもんじゃないから、
気持ちは多少分かる。
*蓮司*「ええ!!一緒じゃないの?」
いつも一緒じゃん!!
あ、帰省と言えば、わたしも……
*歌凛*「あの、私も帰省では
ないですが、ゴールデンウィークに母が
ここへ来るかもしれないです。」
*蓮司*「それってスミレちゃん来る!?」
*歌凛*「え?あ、はい。
お父さんはこれませんが。」
寧ろ過保護すぎるお父さんに
スミレを任せられない。
*蓮司*「残念だったねー聖司~?」
蓮司くんは嫌みったらしく聖司くんの
お腹を肘でつついた。
聖司くんは思ったよりも落ち込んでいる
様子だ。
*蓮司*「いやいや、落ち込みすぎでしょ。」
*聖司*「落ち込んでいるように見えますか?」
はい。見えます。寧ろそれ以外の言葉が見つかりません。
そんなキョトンとした顔で言われたら
ちょっと心配になるけど。
*聖司*「スミレちゃんに関連することでは別に落ち込んではいませんよ。
会えないのは少しもったいない気もしますが……ただ少し、考え事を。」
聖司くんにしては珍しい。
考え事をするほどの事ってなんだろう?
以前、蓮司くんは、聖司くんとご両親の仲があまり宜しくないといっていた。
それが原因だろうか。



