*歌凛*「いえ……。

やりたいものも
喘息を患っているとできなくて。

吹奏楽とかは除外ですし、
運動系もダメで、残るは文科系ですが……

文科系はちょっと……」




好きではあるけど苦手なんだよなぁ。




*蓮司*「文科系ダメ?

歌凛って声質いいから
放送部とかいいと思うけど。」




いや、人前で喋るとかムリムリムリ。




*聖司*「苦手を克服するのもまた、
大事な事だと思いますよ?」




エスパー聖司くん降臨。




*蓮司*「じゃあ私の……俺の入ってる
演劇部入ろっ?」




*歌凛*「え、演劇部ですか!?
いや、その前に『じゃあ』の意味が
成立してません。」




まだ放送部の方がマシ。




いや、嫌だけど。




*蓮司*「苦手を克服するなら最適かなぁ
って。」




*歌凛*「苦手もなにも……
というか、演劇って体力使いませんか?」




*蓮司*「いやいや、
シナリオとか演出とか監督とか、
あ、あと服作ったりとかするし!!

歌凛って服作るの得意じゃん?
だからさ。」




そういう問題ではないような……




*聖司*「蓮司、一つ確認ですが、
あなた歌凛さんを使って観客を増やそうと
企んでいるのではないですか?」




*蓮司*「……バレた?」




おい……!




*歌凛*「もう……

ちょっとやってみようかなって
思いかけそうでしたのに……」