「イチョウの葉…」
そう、これは先生の肩に乗っていたイチョウの葉だった。
枝折にて大事にしようと思っていたけど今更、これを大事に取っていたところで辛い気持ちを思い出してしまうだけだよね。
そう思った私はイチョウの葉を握り潰そうと手の平に乗せた。
でも…、
出来なかった---
どうしてだろう?
今ここでこのイチョウの葉を握りつぶしてしまえば、先生に対する自分の気持ちがなかった事に出来る様な気がしたのに---
それが…、
出来なかったのだ。
いくら失恋したからと言っても、今までの先生に対する思いをすぐに捨ててしまうなんて…、
そんな事、したくはなかった。



