しかし今年は新人が二人しか入らなかったのだ。それも高卒と完璧なボンボンボッチャンである。
今しがたボッチャンに押し付けた仕事を思い出し裏にいるボッチャンの所に向かった。
ボッチャンは山積みにされた団扇とポスターの中にいて身長180㎝がスッポリ隠れていた。
「ボッチャ~ンお疲れコーヒーのむ?」
と吉山が聞くと
「あと三枚で終わるんで置いといて下さい。」
とプリンターの音を絶えず出しながら忙しなく動き回っている。吉山は団扇一枚を見てみた。
それには『YU ABE』と書かれて安部優の汚れの無い笑顔の写真が貼ってある。
安部優(本名新部祐希)
12才でデビューし15才にWIRに移籍し18才に吉山が専属担当になる。
『可愛い』と吉山は最初思った、口数は少いが誰にでも気をつかっている彼女に誰もが彼女を好きになった。
しかし吉山には口数が多く怒りをぶつけ罵声を浴びせる。吉山は若干ながらこの女を殴りたい意思に駆られる。
端から見れば非常に和気あいあいとしている様に見えた。社長にすら『さすが同い年』と言われた。
「おわりました~」
と疲れきった声でボッチャンが言うのを聞いて我に帰った。
「ご苦労さん、ほいコーヒー。」
「ありがとございます。」
と二人の短い会話が終わった。
『しかし暑いなぁ~』と思っていると、珍しくボッチャンが話し掛けてきた。
「ヨッシーはどうして高卒でWIRに入ったの?」
と吉山には答えにくい質問が飛んだ。だが、今更言わないつもりはなかった。
「まぁ大学の先が見えなかったからね。大学行っても疲れるだけじゃない?」
と吉山が言うと大笑いされてムッときた。
「はははっ、そうか面白いな。確かに俺も学んだことと違う道いったしな。ヨッシーのこの先は何があるんだい?」
とボッチャンが言った所で吉山は仕事の時は敬語なのに雑談はタメ語ということに気付いた。
「先…考えた事ないなぁ」
と吉山が言うとまた大笑いして
「ふふっ、そうかぁ面白いなぁ。今ヨッシーは安心してるんだ。」
今しがたボッチャンに押し付けた仕事を思い出し裏にいるボッチャンの所に向かった。
ボッチャンは山積みにされた団扇とポスターの中にいて身長180㎝がスッポリ隠れていた。
「ボッチャ~ンお疲れコーヒーのむ?」
と吉山が聞くと
「あと三枚で終わるんで置いといて下さい。」
とプリンターの音を絶えず出しながら忙しなく動き回っている。吉山は団扇一枚を見てみた。
それには『YU ABE』と書かれて安部優の汚れの無い笑顔の写真が貼ってある。
安部優(本名新部祐希)
12才でデビューし15才にWIRに移籍し18才に吉山が専属担当になる。
『可愛い』と吉山は最初思った、口数は少いが誰にでも気をつかっている彼女に誰もが彼女を好きになった。
しかし吉山には口数が多く怒りをぶつけ罵声を浴びせる。吉山は若干ながらこの女を殴りたい意思に駆られる。
端から見れば非常に和気あいあいとしている様に見えた。社長にすら『さすが同い年』と言われた。
「おわりました~」
と疲れきった声でボッチャンが言うのを聞いて我に帰った。
「ご苦労さん、ほいコーヒー。」
「ありがとございます。」
と二人の短い会話が終わった。
『しかし暑いなぁ~』と思っていると、珍しくボッチャンが話し掛けてきた。
「ヨッシーはどうして高卒でWIRに入ったの?」
と吉山には答えにくい質問が飛んだ。だが、今更言わないつもりはなかった。
「まぁ大学の先が見えなかったからね。大学行っても疲れるだけじゃない?」
と吉山が言うと大笑いされてムッときた。
「はははっ、そうか面白いな。確かに俺も学んだことと違う道いったしな。ヨッシーのこの先は何があるんだい?」
とボッチャンが言った所で吉山は仕事の時は敬語なのに雑談はタメ語ということに気付いた。
「先…考えた事ないなぁ」
と吉山が言うとまた大笑いして
「ふふっ、そうかぁ面白いなぁ。今ヨッシーは安心してるんだ。」