久しぶりにミヤビと外出することになった。
最近は、ずっとミヤビの家にお邪魔していた。
「裕太っちょっと待ってて?トイレ行ってくるね?」
「分かったよ」
ミヤビはトイレに小走りで行った。
俺は、適当に周りを見渡すとりなちゃんが立っていた。
何を思ったか分からず俺はりなちゃんの方に歩き出した。
声をかけるとりなちゃんは、びっくりしたように大きい目を更に大きくした。
少し話すとミヤビに後ろから声をかけられた。
ミヤビは、俺以外の前だとしゃべり方が変わる。
なんでかは、わからないけど…………。
りなちゃんは、いきなり走って行ってしたしまった。
追いかけようとすると握っていた手をギュッとミヤビは強く握った。
「どこ行くの?」
「え?」
「行かないで?裕太………」
「行かないよ……」
震える彼女を抱きしめて俺は優しく言った。
俺はどうしたらいいんだろうか?
俺は、ただただミヤビを抱きしめることしかできなかった。

