もう、春は終わり夏が近づいてきた。
あと、少しで体育祭がある。
俺は、全然ヤる気はなかったがミヤビが来ると言っていたので出ることにした。
今日は、ミヤビとでかけることになっている。
「裕太っ遅れてごめんね?」
「大丈夫だよっ」
今の時間は10時半。
ミヤビと約束した時間は10時。
30分も遅れてきた。
でも、俺は何も言えなかった。
「裕太っ今日家に来ない?」
「ん?あぁ、今日?」
「そうっね?いいでしょ?」
ミヤビが、言ったら俺は縦に頷くことしかできない。
俺は、ミヤビが言ったとおりミヤビの家に向かった。
「今日はね?パパとママもいるのっあ、あとお姉ちゃんもっ裕太が来るの楽しみにしてるんだっ」
もう、決まってたんだな。
だったら最初から言えばいいじゃん。
みんな待ってるからって。
「そっか」
俺は、無理矢理笑顔を作って言った。
最近ミヤビといても楽しいと思わなくなっていた。
ミヤビの家についた。
「おじゃましまーすっ」
「ただいまーっパパっママっ裕太だよっ」
玄関から、ミヤビが声をかけるとお父さんとお母さんが出てきた。
「こんにちは、ミヤビさんとお付き合いしている、高橋裕太です。ご挨拶遅れてすみません。」
「まぁ、裕太くんはじめましてっどうぞ上がってちょうだいっ」
俺は、少し緊張気味でリビングに行った。
はぁ、今日一日ミヤビの家か………。
それから、お姉さんを含めた5人でリビングで話した後ミヤビの部屋に向かった。
お姉さんは、午後から彼氏さんとデートだと言っていた。
お父さんは午後から会社。
お母さんはお買い物に行った。
家には、二人きりになった。
でも、俺からミヤビに何かしたりはしない。
「ねぇ?裕太………携帯見せて?」
「は?」
ミヤビはいきなり言った。
今までは、そんなことを言わなかった。
意味がわからない。
「見せてって言ってるのっ」
さらに強い口調で行ってきた。
「ムリっなんで、見せなきゃいけねぇーの?いみわかんねぇ」
「は?なんで?見せてよっ別にいいでしょ?やましいことが無いならっ」
意味がわからない。
「プライバシーの侵害だろっていうことを言ってんだよ」
「いみわかんないっ女でもいるの?」
「は?なんでそうなるんだよっ俺帰るわっ」
俺は、荷物を持ってドアノブに手をかけた時後ろからいきなりミヤビに抱きしめられた。
「ごめんっごめんね?裕太っ心配になって………」
そう言いながらミヤビは泣き始めた。
なんで、お前が泣くんだよ。
泣きたいのはこっちだわっ
「俺こそごめんっでも、携帯は何もなくても見せられねぇ」
「んーん、いいのっ私が悪かったの。ごめんね?」
俺は、泣いているミヤビを抱き締めた。
それから、2人で映画を見て俺はすぐに帰った。

