〔B L〕朽ちた無花果


「丁重におもてなしさせていただきます。」

「よろしい。
じゃ、お願いしますね!」

ガラッ

これ、佐那斗君にも伝えなきゃ…!
急げば、渡せるかも…

ふと窓を見ると、丁度佐那斗君の後ろ姿が。

窓を開けて、僕は大声を出した。

「おーい、佐那斗君ー!!」

佐那斗君はしばらくきょろきょろして、僕と目が合うと急いで院内に入っていった。

しばらくして、僕の診察室の扉が勢いよく開く。

「なっ…なんだよ!
あんなでっけぇ声で呼ぶな…!」

「あ、照れてる~。
かわいいなぁ、佐那斗君は。」

そう言って僕が頭を撫でると、佐那斗君は耳を赤くして僕を睨んだ。

「…で、なんなんだよ。」

「見てこれ、じゃーん!」

「そ、それ…マヤのコンサートチケット…」

「しかも二枚!
誰か誘って行っておいで!」

「…いらない。」

え?
なんで、喜んでくれると思ったのに…。